風評対策の方法

【2020年最新版】インターネット上の犯罪を通報・相談できる6つの機関まとめ

インターネットの犯罪を通報・相談できる機関まとめ

インターネットが普及するにつれて、様々なものが電子化されました。現在では各種支払いのキャッシュレス化なども推進されているため、個人情報のデータは様々な所でやりとりされる機会も増えました。

「サイバー犯罪」と言われるとそういった個人情報を取り扱う企業への不正アクセスや情報漏洩を思い浮かべる方は多いと思いますが、その他にもインターネットにおける犯罪はネット掲示板への誹謗中傷による名誉毀損やメールを使ったフィッシング詐欺など様々です。

本記事では、インターネットにおける犯罪の種類とともに、もしインターネット上での犯罪を発見した場合や被害にあった場合にはどういった窓口へ相談したら良いかをまとめています。

令和元年上半期、検挙されたサイバー犯罪の種類は?

2019年(令和元年)の上半期のデータとして警察庁から発表されたデータによると、サイバー犯罪の検挙件数の内訳は以下の通りとなります。

参考:警察庁公式サイト サイバー空間に関する統計等資料より「令和元年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(PDF)

検挙された件数で見ると、一番多いのは全体の27%を占める「児童買春・児童ポルノ法違反」。これは1,136件で前年同期と比べて増加しています。次いで11%を占める「詐欺」となりますが、全体を通して見てもこの「詐欺」に当てはまる「電子計算機使用詐欺(刑法第246条の2)」での検挙が124件と最も多い数字になっています。

「電子計算機使用詐欺」とは、身近な例えで言うとSMS(ショートメールサービス)を悪用した「スミッシング」と呼ばれるフィッシング詐欺や、転売を目的としたチケット販売サイトからのチケット入手、電車や新幹線のキセル乗車などが当てはまり、簡単に言うと「機械を騙す詐欺」が当てはまります。

その一方で、内訳にはないような細かな犯罪が50%以上になっているのもわかります。この中には、「名誉毀損」や「脅迫」での検挙や「ストーカー規制法違反」「青少年保護育成条例違反」などが含まれています。

インターネット犯罪の通報先「サイバーポリス」の情報を積極的に活用しよう

警察庁「サイバーポリス」の情報を活用しよう

警察庁では、2017年新たにサイバー犯罪やサイバー攻撃の被害防止を目的とした情報公開ページ「サイバーポリスエージェンシー」を開設し、今までよりも簡単に、誰でもサイバー犯罪に関する情報を入手しやすいように窓を広げています。ソフトウェアの脆弱性に関する情報も公開されていますので、技術者にも有用なサイトとなっています。

トップページには「@Police」「サイバー犯罪対策プロジェクト」「日本サイバー犯罪対策センター」など、インターネットの犯罪を取り締まる警察関連組織のサイトへのリンクもまとめられていますので、警察からの公式情報を知りたい時もこのサイトを活用すると良いでしょう。

インターネットの犯罪から児童を守るための取り組み

小学生や中学生でも自身のスマートフォンを持っている事が珍しくなくなってきている現代では、児童がサイバー犯罪やインターネットを悪用した(誘拐やストーカーなどの)犯罪に巻き込まれやすくなってきています。どれだけ危険であるかのリスク理解しないままSNSなどに個人情報を掲載し、犯罪に巻き込まれてしまう事がないように、インターネット犯罪などの知識を遊びながら身に着けられるようにできる児童向けの取り組みが注目されています。

サイバーポリスゲーム

サイバーポリスゲームとは、愛知県警察本部サイバー犯罪対策課が岡崎女子大学花田講師、愛知県教育委員会と共同で制作した、インターネット犯罪への対処方法やリスク回避の方法を学ぶゲーム形式の教材です。小学校5・6年生が対象となっており、学校や各家庭で活用できるように愛知県警察のサイトで公開されています。

サイバーポリスゲームってなに?

ゲームは、2チームに分かれた児童たちがすごろく形式でコマを進めながら各マスに従ってインターネット犯罪に関するクイズに回答、正解するともらえるポイントを競うルールです。注目すべき点は「問題発生カード」を引くマスがあること。こちらに止まると、例えば「SNSでAさんのなりすましをして『あいつはムカつくからなぐってやりたい』と書き込んだ。次の日Aさんはクラスの子から悪口を言われて悲しそうだった」という「問題」と、それに対する質問「なぜAさんは悲しそうだったのか?」などが投げかけられます。児童たちはチームで話し合って自分たちなりの考えを発言し、チーム全員が発言できればポイントがもらえます。

はじめてスマートフォンを持った児童が、インターネット上で巻き込まれてしまう可能性のあるトラブルについて勉強できるだけではなく、「問題をおこさないためにはどうしたら良いのか」「インターネット上での発言に伴うリスク」を自ら考えられる良い教材と言えます。

ぴったり相談窓口

子供の性被害などの相談窓口を案内してくれる

ぴったり相談窓口」は、警察庁が提供している子供の性被害等相談窓口案内ウェブサイトです。2019年6月からサービスが発表されました。サイトでは「きくまる」という親しみやすいキャラクターがチャット形式(選択型)で利用者がどんな悩みを抱えているのか聞いてくれます。会話で聞かれた事に当てはまる選択肢を選び進めていくと、最終的に問題解決の糸口になる相談・通報先を教えてくれるというものです。

きくまるが最適な相談・通報先を案内してくれる

例えば、小中学生の児童が「小中学生の友達が受けているいじめを解決したい(いじめをしている相手の暴力などをやめさせたい)」と相談した場合は以下のような結果が提示されます。

「ぴったり相談窓口」は児童の利用も対象とされている

優しい色使いや癒されるキャラクター「きくまる」、利用者が安心できるような言葉遣いなど細部に工夫が凝らされているサイトなので、相談・通報先が分からず困っている方は大人でもぜひ利用して欲しいと思います。

インターネットで犯罪を見つけた!通報・相談できる窓口は?

インターネット関連の犯罪に遭った時や、犯行予告を見つけた時、犯罪行為を見かけた時に通報する先と言えば、まず思い浮かぶのが「警察」。各都道府県にはサイバー犯罪の通報や相談が可能な窓口がそれぞれに設置されていますが、何となく警察に話をするのは緊張して固くなってしまう・・・という人もいるでしょう。

下記では、警察への窓口とともに、インターネットの犯罪通報・相談窓口を設置している機関をまとめています。それぞれに相談可能な分野が分かれていますので、相談したい内容別に適切な機関を利用して下さいね。

都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口

インターネットの犯罪はサイバーポリスに通報しよう

インターネットにおける犯罪で自分が直接的な被害に遭っている時や、被害届を出したい時は警察に相談しましょう。

パスワードが盗まれたなどの不正アクセスだけではなく、名誉毀損やプライバシー侵害などの問題も各都道府県のサイバーポリスが取り扱ってくれます。自分の住んでいる地域の警察本部への通報は、こちらのリストから行いましょう。

各都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口の一覧はこちら

インターネット・ホットラインセンター

インターネット・ホットラインセンターにインターネット犯罪を通報しよう

一般社団法人セーファーインターネット協会(Safer Internet Association, SIA)が運営している通報窓口です。薬物・ドラッグや出会い系・売春、その他のサイバー犯罪などに関する違法・有害な情報が寄せられた際には、独自のガイドライン(PDF)に照らし合わせた上で、有害・違法と判断されれば警察への通報やプロバイダへの送信防止措置を行ってくれます。

違法情報が海外サーバーにアップロードされている場合でも、管理者などが日本国内にいる場合は削除の対策を取ってくれる機関でもあります。メールではなく、専用のフォームで通報するため、匿名での通報が可能です。通報者の情報が通報したサイトの運営者などに公開される事はありません。

インターネット・ホットラインセンターに通報する

悪質ECサイトホットライン

悪質ECサイトホットラインに通報する

こちらも、一般社団法人セーファーインターネット協会(Safer Internet Association, SIA)が運営している通報窓口です。こちらは不当に個人情報を収集する目的で作成された詐欺サイトやフィッシングサイトなどを通報する事が出来ます。

通報された情報は自動的にサイバー犯罪対策センター(JC3)に転送され、サイバー犯罪の対策や注意喚起に役立てられます。

悪質ECサイトホットラインに通報する

消費者ホットライン

 


こちらは、消費者庁が設置している窓口です。インターネット通販や虚偽の口コミ・サクラ、オンラインゲームでの請求トラブルなどで困った際はこちらに相談しましょう。

こちらはインターネットからではなく「188」という全国共通の電話番号からでの受付となります(通話料がかかります)が、「消費生活相談の最初の一歩をお手伝いするもの」として、地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口といった適切に対処をしてくれる機関に案内してくれます。

消費者ホットラインに相談する

越境消費者センター

越境消費者センターに相談する

国民生活センター越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)は独立行政法人国民生活センターが運営している相談窓口で、海外の事業者との取引トラブルに遭った消費者のための相談窓口です。海外サイトが関係する犯罪の被害者になってしまった場合は、こちらの窓口に相談すればメールでのやり取りで解決へのアドバイスを教えてくれたり、必要であれば英語翻訳の支援などもしてくれます。

複数の国の海外相談窓口機関との連携体制も整っているため、海外機関を通して相手の海外事業者に対応を促す手助けをしてもらう事も可能です。海外通販サイトで買い物をする人や海外のサイトをよく見る人は、こちらの窓口を覚えておくと良いかもしれません。

越境消費者センターに相談する

インターネット人権相談

法務省人権相談窓口に相談する

通報というよりも相談という意味合いが大きいのですが、もしも自分がインターネットにおけるプライバシー侵害など人権に関わる犯罪の被害者になってしまった時に心強い機関を紹介します。法務省の人権擁護機関で受け付けているインターネットでの人権相談窓口です。

相談フォームに必要事項を記入すると、後日最寄りの法務局からメール、電話、または面談で相談についての回答を受けられます。大人用・子ども用で窓口が分かれているだけではなく、平成28年3月からは英語と中国語にも対応した窓口も設置されたため日本語以外の言語でも相談できる事がポイントです。もしも相談の内容に違法性が認められた場合は、解決やアフターケアの方法までしっかりと相談にのってくれる機関です。

法務省インターネット人権相談受付窓口に相談する

まとめ│相談できる機関はたくさん。インターネットの犯罪は早めに通報!

インターネットにおける犯罪の種類は多岐に渡ります。警察庁では、インターネットにおける犯罪防止のため積極的に情報を公開していますので、自分が犯罪に巻き込まれないためにも然るべき機関からの新しい情報を取り入れていく事が大切です。

もしも犯罪の被害に遭ってしまった場合や、犯罪を見つけた場合、通報先として一番に思い浮かべるのは警察という人は多いと思いますが、その他にも様々な機関が情報を受け付けています。被害の種類に合わせた機関への通報や相談・情報提供をしましょう。

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