みなさん、SNSの「鍵アカウント」はご存知でしょうか。「鍵アカ」や「鍵垢」とも呼ばれたりします。
鍵アカウントとは自分の投稿を見られる人を制限し、プライバシーを守るための設定をしてあるSNSアカウントのことです。プライベートアカウントでは鍵設定をしている人は多いのではないでしょうか。
鍵アカウントのメリット
なぜアカウントに鍵をつけるのでしょうか。
鍵アカウントの最大のメリットは「(基本的に)知らない人に自分の投稿を見られることがない」ということです。
自分の顔が写った写真を誰もが見ることのできるSNSに投稿するのは抵抗があるという人はかなり多いと思います。でも、友達だけに自分の楽しかったイベントや思い出を共有したい、見てもらいたい・・・!そんな気持ちに答える機能です。
特に日本人はプライバシー意識が高く、自分の顔や情報を誰もが見られる状況を好まない人が多いので、使っているユーザーの割合も多いのではないかと思います。
「基本的に」と書いたのは、後述しますが鍵アカウントにしておけば100%安全というわけではないからです。ですが、公開アカウントにしているよりは、SNS上のトラブルに巻き込まれるリスクが圧倒的に低くなります。
インターネットが怖いものだとわかっている人は問題になるような投稿をそもそもしませんが、ネットなんて別に怖くないし~余裕~と思っている人のほうが、危うい投稿をしてしまうものです。変な人に目をつけられると、住所や職場、学校を特定されたりすることもあります。普段ネットを使うことが少ないリテラシーのない方や、未成年の学生さんなどは設定しておくと安心です。
各SNSの鍵アカウントの設定の仕方は?
では、早速SNSの鍵設定の仕方を紹介します。
鍵をかけているTwitterアカウントは名前の横に南京錠の鍵マークが付いていて、承認されたアカウント以外ではツイートが表示されなくなります。ただし、プロフィールに書いてある情報(コメント、場所、Twitter利用期間、フォロー数など)は承認アカウント以外からも見られるので、注意してください。
鍵アカウントの設定の仕方
① まずはホームのアカウント情報を表示させ、その中の「設定とプライバシー」をクリックします。
② 設定メニューの「プライバシーとセキュリティー」をクリックします。
③ 「ツイートを非公開にする」のチェックボックスにチェックを入れます。
これでプライベート設定は完了です。現在アカウントをフォローしている人以外はツイートを見ることができなくなります。
誰かがあなたをフォローしたい時は、「フォローリクエスト」が届くので、それを承認してあげれば大丈夫です。また、現状のフォロワーで自分のツイートを見せたくない人がいるときは、「ブロック」をすればフォローを外させ、非承認アカウントにすることができます。
続いてはInstagramの設定方法です。Instagramの鍵アカウントは、閲覧権限のないアカウントからは以下のように見えます。 Twitterと同じように鍵マークがついていて投稿が表示されないようになっています。また、プロフィールに書いているコメントは表示されるので気をつけましょう。
鍵アカウントの設定の仕方
①ホーム画面の右上のハンバーガーメニューから「設定」をクリックします。
②設定に入ったら、次は「プライバシー設定」をクリックします。
③「非公開アカウント」の設定をオンにします。
これでInstagramの鍵アカウント設定は完了です。
Twitter同様、誰かがあなたの投稿を見たいときはフォローリクエストが届きます。現在のフォロワーには引き続き投稿が表示されるので、もし投稿を見せたくない人がいればブロックするとフォローが外れて、非承認のアカウントにできます。
FacebookはTwitterやInstagramと違い、投稿ごとに公開範囲を設定することができます。公開範囲は以下から選びます。
- 公開:Facebook利用者以外を含むすべての人に表示される
- 友達:Facebookで友達承認した人に表示される
- 次を除く友達:投稿を表示させない友達を選べる
- 一部の友達:指定した友達にのみ表示される
- 自分のみ:自分にしか表示されない
公開制限投稿の設定の仕方
①投稿を作成する画面に「友達」を選択するボタンがあります。そこをクリック。
②すると「プライバシー設定を選択」という画面がでてくるので公開したい先を選びます。
選択後、普通に投稿すればOKです。
一つ注意点としては、前回の投稿の公開設定が引き継がれるので、次の投稿をするときには必ずもう一度プライバシー設定を見直してから投稿することです。投稿ごとに使い分けできるのは便利ですが、それ故の設定ミスもでてくるので、よく確認して利用しましょう。
鍵アカウントは100%安全というわけではない!
ここまで鍵アカウントの設定の仕方や公開制限投稿の仕方を紹介してきましたが、鍵設定をしていればどんなことを書き込んでも大丈夫ということはありません。
承認外のアカウントからは投稿は見えませんが、承認したアカウントの友人が、あなたの投稿をスクリーンショットにとってふざけて投稿を行うことがあるかもしれません。あるいは、あなたの知らないところで裏アカウントと呼ばれるような悪口・愚痴アカウントで投稿が晒されているかもしれません。(自分のことをフォローしている人が0人なら大丈夫ですが。)
友達しか承認してないから大丈夫、と思っていても思わぬところからあなたの投稿が拡散してしまう可能性は十分あるので鍵アカウントといえど、投稿内容には気をつける必要があります。
例えば・・・
- 住所などの個人情報・プライバシーにつながる情報を載せない
- 非常識な悪ふざけ写真・動画を載せない
- 職場の会議内容や社外秘情報を載せない
- 他人を誹謗中傷するような書き込みをしない など
一度ネットに載せたものは、二度と消えないと思うべきです。特に写真にはたくさんの情報が詰まっていて、1枚の写真から生活圏や住んでいる場所を特定されてしまうこともあります。ストーカー被害者などは、瞳に写った景色から場所の特定をされてしまったということもあるようです。
余計なトラブルに巻き込まれないためにも、鍵アカウント設定を行った上で、投稿する内容にもよくよく気をつけるようにしましょう。
ストーリーズ機能について
どのSNSでも投稿内容には気をつけなくてはいけませんが、最近はInstagramやFacebook、LINEなどに「ストーリーズ機能」という一定時間経てば勝手に削除される投稿機能があり、特に注意をはらう必要があります。
ストーリーズにも公開制限はありますが、アカウントは鍵をつけている人でもストーリーズ投稿は全公開としていることは少なくありません。24時間限定公開なので、普通の投稿よりも気軽に発信してしまう傾向があります。
仲間内のおふざけ投稿もストーリーズに投稿されることがほとんどです。一時期、頻発し社会的にも問題になったバイトテロも、Instagramのストーリーズ投稿のスクショや動画が、他のSNSで拡散するという流れで大炎上していました。問題を起こしたアルバイト定員は、名前や学校などの個人情報が特定されたり企業側から多額の損害賠償請求されたりと、その後の人生にも大きく影響が出ています。
ストーリーズは24時間たてば消えるからと軽く考えず、公開設定や投稿内容には、本投稿と同様に気を配りましょう。
まとめ
鍵アカウントについて、どんなものか理解できたでしょうか?
今の世の中、どんな人がいるかわかりませんし、何かを宣伝したり顔を広めたいというアカウントでない限り、とりあえずは設定しておいたほうが無難です。
ただし、公開制限をしているからといって、逆に過激な内容や行き過ぎた投稿をしたりしないように気をつけることも大切です。
ネット上にアップしたものはデジタルタトゥーとして全て痕跡が残るので、気をつけるに越したことはありません。トラブルに巻き込まれることのないように注意しながらSNSを楽しみましょう。