誹謗中傷・風評対策

ネガティブキャンペーンは名誉毀損!?受けた時の対処法も紹介します

ネガティブキャンペーンの解説と対処方法

ネガティブキャンペーン、通称「ネガキャン」は、相手の評判を貶め、自分の優位性を高める行為を指します。まだまだ認知度の低い概念ですが、その風評被害の深刻さは無視できない規模になりがちです。

本記事では、ネガティブキャンペーンについて「概要」「許容範囲」などを解説し、もしネガティブキャンペーンを受けてしまった場合の対応策などを紹介していきます。

ネガティブキャンペーンとは?

ネガティブキャンペーンとは、もともとは選挙活動における戦略の一種で使われる言葉でした。自分の良い所を売り込むだけではなく、さらに選挙の対抗馬となる相手の悪評を流布・喧伝することによって、相手の評判を貶め相対的に自分の評判を上げる方法を指します。これは、「憎悪に基づいた発言」の意味で使うヘイトスピーチとは別のものなので注意しましょう。現在もアメリカの大統領選ではマスコミも巻き込んだ大規模なネガティブキャンペーンが行われている事は有名ですね。

この言葉が現代で一般化し、「ライバルの悪評を流布し、自分の優位性を高める」行為全般を指すようになりました。現状ではこの「ネガティブキャンペーン」と「誹謗中傷」の明確な定義付けにおいて、両者に大きな違いはほとんどないのが現状です。

ネガティブキャンペーンを上手く活用した事例ってある?

日本には昔から「人を呪わば穴二つ」といった表現があるように、他人を陥れて蹴落とそうとすると自分にも報いがあるという文化が深く根付いているため、一般的にネガティブキャンペーンを用いた広告は好まれない傾向があります。新製品のCMで比較広告を出す際に、同業他社の製品との比較ではなく「当社比」が利用されるのも、この背景があるためです。

そういった理由もあり、あまり直接的なネガティブキャンペーンの事例は見かけませんが、ある種のネガティブキャンペーンとして有名なのは2006年にAppleが行った”Get a Mac”キャンペーンのCMが挙げられます。

カジュアルな恰好のMac役とスーツをしっかり着こんだパソコン役の2人の男性が「どうも、Macです。こんにちは、パソコンです。」と話し出し短い寸劇を繰り広げるこのCMは、擬人化された「Mac」と「PC」の性格を表現する事でその機能や性格を比較するといった内容でした。短いやり取りの中で、ウィルスにかかったりケガをしたパソコンを気遣うMacの姿などが描かれ、結果的にMacは他のパソコンに比べてウィルスへの対策が万全である事、クラッシュしにくい事などが示唆されています。このMacのキャンペーンはMacの性能の良さを伝えるだけではなく、他のパソコンとMacをあえて分ける事によるブランド価値の構築と言った意味でも成功例と言って良いでしょう。

ネガティブキャンペーンの許容される範囲は?

さて、選挙におけるネガティブキャンペーンと現代で使われている「ネガティブキャンペーン」はどういった違いがあるのでしょうか?なぜ、選挙や先ほどのCMのネガティブキャンペーンは違法ではなく、一般のネガティブキャンペーンは誹謗中傷にあたるのか解説していきます。

選挙のネガティブキャンペーンは違法じゃないって本当?

選挙で他の候補者のネガティブキャンペーンをしても違法じゃないのはなぜ?

他人の悪口を公の場で堂々と発言するなんて、名誉棄損ではないか?と疑問に思う方は少なくないと思います。このネガティブキャンペーンが選挙活動で容認されてきた背景として、選挙におけるネガティブキャンペーンが名誉棄損の免責要件に当てはまるという点があげられます。名誉毀損の免責要件とは、刑法230条の2に記された通りです。

(公共の利害に関する場合の特例)
第二百三十条の二 前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
2 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
3 前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。

「前条第一項の行為」には名誉毀損罪についてが書かれているので、簡単に言えば、選挙でのネガティブキャンペーンの内容が「公共の利害に関すること」「公益が目的であること」「真実であること」の3つの条件に当てはまれば名誉棄損罪にはしない、という事です。政治家は基本的に公人であり、候補者に悪い一面があった場合はそれが真実なら公の利害に関わります。そして、その情報は選挙権を持った国民が投票する時の判断材料になるので、公益にもなります。これらの条件が整って初めて「違法性はない」と判断されます。

一般の「ネガティブキャンペーン」は名誉毀損になる?

では、現代でよく使われる「ネガティブキャンペーン」とは具体的にどういったものでしょうか?例えば、ある商品において自社の製品を良いものに見せるために、根拠もなく(または嘘の内容で)他社の製品の悪い所を広めるのはネガティブキャンペーンと言えます。実際に身近で多く思い当たるとすれば会社や学校など一定のコミュニティー内での、「誰かの悪口をいいふらす人がいる」といった人と人のネガティブキャンペーンではないでしょうか。

現代における「ネガティブキャンペーン」の対象は一般人・または法人です。程度にもよるのですが、大抵のネガティブキャンペーンは選挙のように発言者が明確に身元を明かしている訳ではありませんし、そのネガティブな情報が公益のために発信される訳でもありません。殆どの場合で「匿名で相手の名誉を傷つける」行為と言えるため、「名誉毀損」または「誹謗中傷」に当てはまってしまうのです。したがって、Web上で行われるネガティブキャンペーンに、許容範囲はほとんどないといってよいでしょう。

例外として、例えばTwitterの認証アカウントのようにお互いが身分を明かし、根拠に基づいた真実性・公共性のあるネガティブキャンペーンは、名誉毀損に当てはまらないと判断される可能性もあります。

それでは、こういった「名誉毀損」「誹謗中傷」に当てはまるネガティブキャンペーンの脅威に晒されてしまった、または晒されてしまいそうな場合、いったいどのような対策を講じればよいのでしょうか?以下で解説していきましょう。

ネガティブキャンペーンの対抗策とは?

ネガティブキャンペーンに「名誉毀損」や「誹謗中傷」の要素がある場合、根拠のない悪口で貶められ辛い思いをする事になります。ネガティブキャンペーンを受けるシチュエーションとしてよく挙げられる2つのシチュエーションを想定しながら、対抗策について記載していきたいと思います。

ネガティブキャンペーンの対応方法

職場や学校などのコミュニティ内でネガティブキャンペーンを受けた場合

職場の同僚やクラスメイト、ママ友などのコミュニティー内でネガティブキャンペーンを行う人に遭遇した場合は、対象が自分であろうとなかろうとその証拠を残しつつ距離を置くのが対策方法のひとつとして考えられます。例えば職場に他人の悪口をよく言う同僚がいて、自分は聞いているだけで悪口を言っていなかった場合でも、いつの間にか聞いている自分もネガティブキャンペーンに加担していると思われてしまう事があるためです。

悪口を多く言う人は肯定してくれる人が欲しかったり、悪口を共有する事で自分の立場を上げようとしたりする目的で話をする場合が殆どです。そういった悪口対しては否定も肯定もせず、感情的にもならないように流しましょう。相手に「この人に悪口を話しても無駄だ」と思わせる事が一番です。

ネット上で名誉毀損と思われるネガティブキャンペーンを受けた場合

インターネット上で民間企業などが他社から「名誉毀損」に当てはまるようなネガティブキャンペーンを受けてしまった場合の対処としては、以下の方法での解決を試みる事をお勧めします。

  • 名誉毀損の賠償請求
  • インターネットにより広められた違法性・事件性の高いものは「サイバー犯罪対策課」に通報
  • 削除要求をし、応じなければ弁護士、または専門家に相談

相手も法人であれば、名誉毀損に基づいた賠償請求を行いましょう。相手が匿名の場合でも、法的な手続きを行えば個人情報を開示できる場合があります。あまりにも悪質かつ事件性、違法性の高いものは、各都道府県警察本部の「サイバー犯罪対策課」に通報することで、刑事事件として起訴できます。ネガティブキャンペーンへの対応策は、早め早めの行動が肝心です。とくにネガティブキャンペーンを広められている媒体がインターネットの場合は、悪評の広まりがとても速いため、評判が悪くなってしまう前に適切な対処をすることをおすすめします。

参考記事として、誹謗中傷・風評対策業者 おすすめランキング をご覧ください。