会社に纏わる誹謗中傷が大量に書き込まれている、「会社の愚痴・噂ならsogno」という大手愚痴掲示板。sognoに謂れのない風評や誹謗中傷が書かれていた場合は、どうやって削除すれば良いのでしょうか。本記事では、sognoに誹謗中傷が書かれてしまった場合のデメリットや削除申請の方法、書き込みをした犯人を特定するまでの流れなどを説明します。
「会社の愚痴・噂ならsogno」ってどんなサイト?
「sogno」(ソーニョ)は「会社の愚痴・噂ならsogno」というキャッチコピーを掲げる愚痴投稿サイトです。会社名でスレッドが立っていて、愚痴や噂話から自慢、仕事あるあるなどを投稿出来ます。2019年10月には掲載会社が200万社を突破し、2019年11月中旬までに投稿された愚痴は27万件を突破しています。
基本的に匿名で愚痴を投稿するのに特化した口コミサイトであるため、ユーザーは特定の会社に対してマイナスイメージを持っている人が多く、投稿される愚痴も悪質になりがちです。愚痴というよりは、名誉毀損や信用毀損、侮辱に当てはまる内容も多数投稿されていますし、経営を悪化させる事を目的にしたような投稿も掲載されています。
さらに、会社名のスレッド作成はお問い合わせフォームから誰でも簡単に依頼する事ができます。トップページに会社名の検索フォームが設置してあるため、もしも登録されてしまったら次々と愚痴が書き込まれてしまいます。
また、sognoには「会社,仕事あるある」という愚痴書き込み版も存在します。こちらは会社の区別なく書き込みが可能であるため、会社名以外の名前のスレッドにも自社の風評を書き込まれる場合があります。確認時は見落としがないか注意しましょう。
sognoに風評が書かれた場合のデメリットを知ろう
sognoには、事実無根かそうでないかや軽重に関わらず愚痴が多数投稿されています。利用者数が多く更新頻度も高いため、ここに会社の悪口を書かれ続けた場合、「会社名 愚痴」でsognoに立っている会社名のスレが検索結果の上位に表示されるだけではなく、会社名を検索した際のサジェストに悪い影響が及んでしまう事もあります。
上の画像を例にすると、sognoに立てられた会社名のスレッドに、大量に会社の名前と愚痴が掲載されています。投稿の頻度もかなり多く、同じ会社名をGoogleで検索するとサジェストに「会社名 愚痴」と表示されてしまっています。そして表示された「会社名 愚痴」をクリックすると、一番上にsognoのサイトが表示されるという悪循環が起こっています。
採用希望などで会社名を調べた際、会社名と一緒に「愚痴」や「噂」というワードが表示されたらどうしても気になってしまいますよね。そうしてクリックすると、会社を名指しした愚痴が多数投稿されているsognoに飛んでしまう訳です。sognoに書かれた風評や誹謗中傷をそのままにしておくデメリットは、採用活動に影響があるだけではなく、もちろん現職社員の士気にも悪影響を及ぼすという事です。
サイト自体のコンセプトは、溜めていた愚痴を言う事でストレス解消を促す事にあるようですが、実際の書き込みは会社や現職社員に対する名誉毀損や誹謗中傷、プライバシーの侵害ととれる内容も多く、注意が必要です。
sognoに書かれた誹謗中傷書き込みは削除できる?
sognoでは、「利用規約」にて、投稿された書き込みの削除について次のように述べています。
削除権限
弊社は、次に掲げる場合には、情報の違法性・規約違反の有無に関わらず、関連する情報について、その全部もしくは一部の削除または公開範囲の変更等の措置を行うことができるものとします。
・公的な機関または専門家(国、地方公共団体、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律のガイドラインに規定された信頼性確認団体、インターネット、ホットライン、弁護士等)から、投稿された情報について、違法性、公序良俗違反または他人の権利を侵害する等の指摘、意見表明があった場合。
・権利者と称する者から、投稿された情報が自分の権利を侵害する旨の申告があった場合。
引用:sogno 利用規約
利用規約の内容から、sognoでは権利を侵害されている本人や法定代理人、国や地方団体等から申請のあった場合には情報の違法性・規約違反の有無に関わらず削除などが可能である事が分かります。こういった記載がある場合は他の大手掲示板サイトに比べ、削除に対する敷居は低めだと言えます。
sognoの風評を削除する方法
sognoへの削除依頼は、お問い合わせフォームから申請するだけなので簡単に出来ます。以下では、削除の手順やポイントを画像を交えて詳しく説明していきます。
- サイト上部の「会社の追加・お問い合わせ」をクリックする
- 「名前」「アドレス」「会社名」を入力して、「お問い合わせ内容」の欄に削除してほしいコメントと削除理由を記入します。
- 削除したいコメントは運営が見て分かりやすいように記入しましょう。
例:2019/11/26 14:37に投稿された「〇〇〇」というコメント - 削除したいコメントがどの法律に違反している、権利侵害している、あるいは利用規約のどの部分に違反しているか明確にして書きましょう。
例:「〇〇」は社員(私人)名であり、プライバシーの侵害です
例:「〇〇は社員をいじめ退職に追い込んでいる」という書き込みは名誉毀損です - 感情的にならずに事実だけを淡々の述べるようにしましょう。「~と書かれて困っている」「~という書き込みは大変遺憾です」など、感情論は不要です。また、運営に対して命令するような言葉遣いをしたり、暴力的な言葉を使用したりする事もNGです。自分の削除依頼を確認する運営も忙しい中で対応している事を忘れてはいけません。
また、注意することとしては、お問い合わせのページに「名誉毀損などによる投稿の削除をご希望の際は「メールアドレス」をご記入ください。削除やメール連絡などの対応を実施しております。」と記載されているため、必ず連絡の取れるメールアドレスを記入しましょう。1週間程度の時間を見て、削除やメールの返信など何も対応がなかった場合は、自分の問い合わせ内容に不備が無かったか確認した上で改めて問い合わせを行いましょう。
sognoには、22項目の禁止行為があります。そのうち、削除理由として記載できる可能性の高い項目をピックアップしましたので、参考にしてみて下さい。
・自分、他のユーザーまたは第三者に関する虚偽の情報を提供、公開する行為
・他のユーザー、第三者を誹謗中傷する行為
・他のユーザー、第三者の著作権、商標権その他の権利を侵害する行為
・他のユーザー、第三者の財産、名誉、プライバシー、肖像権等を毀損または侵害する行為
・犯罪に結びつく、またはそのおそれがある行為
・公序良俗、法律、法令に反する行為
・他者への不当な差別を助長し、その名誉もしくは信用を毀損する行為
・民族、人種、性別、年齢等による差別につながる表現を掲載する行為
sogno 利用規約 禁止事項 より一部抜粋
あらかじめsognoの運営が削除や編集を行う場合もある
sognoの利用規約には、こういった記載もあります。
書き込み
ユーザーの書き込みまたは編集情報は、随時更新していますが、即時に反映されないことがあります。
書き込みまたは編集情報について、弊社が本利用規約に違反している等、本サービスへの掲載に不適格と判断した場合には、当該書き込みまたは編集情報の全部または一部を掲載しない場合や公開範囲を変更する場合があります。
引用:sogno 利用規約
利用規約に違反している書き込みについては、sognoの運営があらかじめ不適格と判断して掲載不可になる場合もあります。また、一部が伏字になって掲載される場合もあります。
このように、運営側の処理がされている場所は「****」と伏字になっていますが、sognoには連日多数の書き込みがあるため確認が行き届かない場合もあるのが現状です。
sognoへ風評書き込みをした相手を特定したい時
sognoへ投稿された風評や誹謗中傷が原因で著しい被害に遭ってしまった場合で、書き込みをした相手に対して民事や刑事告訴をしたい時は、相手を特定するためにまず相手の個人情報をであるIPアドレスを開示してもらう必要があります。
告訴までの大まかな流れとしては、まずsognoのお問い合わせに被害状況を説明した上で、IPアドレスを開示して欲しい旨を伝えます。sogno運営に違法性を認めてもらえれば、誹謗中傷を書き込んだ犯人のIPアドレスを開示してもらえます。次にそのIPアドレスを元にプロバイダ会社に対して情報開示請求を行い、犯人の個人名や住所などを開示して貰います。その情報を元に、警察に告訴状を提出する、というものになります。
注意しなければいけないのは、いくら自分が被害者だからと言えど犯人の個人情報の開示を請求するのは法的手段を取らなければいけないため、個人で行うのはとても難しいという事です。情報開示請求や告訴状の提出には詳しい法律知識が必要であるため、基本的には会社や個人で弁護士を雇って申請の代理をお願いする事になるでしょう。
また、相手を訴えて裁判を行う事は時間もお金もかかるという事も忘れてはいけません。弁護士に依頼する際には、インターネットトラブルに強い弁護士をしっかり探してお願いするのがオススメです。
sognoへの流入経路であるサジェスト対策なら、誹謗中傷対策会社に依頼
晴れてsognoに立てられたスレッドに書かれた風評や誹謗中傷の削除が完了しても、サジェストに「愚痴」や「噂」を表示されていた場合、それをクリックされてまた新しい誹謗中傷が書き込まれてしまう可能性があります。折角手間をかけて削除申請をしたのにも関わらず、また新たに書き込まれてしまうのは残念ですよね。
そういった不毛ないたちごっこを解消したい場合は、誹謗中傷対策会社に相談してみるのもオススメです。誹謗中傷対策会社では、会社名を検索した人がsognoに流入しにくくなるよう「サジェスト対策」や「逆SEO対策」と呼ばれる手法を使った問題の解決策を提示してもらえます。あらかじめ予算を伝えれば、予算内で出来る方法も提案してもらえます。
ただし、誹謗中傷対策会社にはsognoに投稿された書き込みやサジェストに表示された「愚痴」「噂」などのワードを「削除代行」する権限はありませんので、「削除できます」と謳っている業者にはくれぐれも注意して下さいね。
まとめ|sognoの削除は敷居が低め。丁寧な申請を心がけて対応しましょう
会社の愚痴書き込みに特化した掲示板サイトであるsogno。事実無根の噂レベルから、信用毀損・名誉毀損になり得る悪質な情報まで書かれてしまうことも多くあります。「愚痴」というコンセプトから悪意のある投稿が多く、書き込みを放置した場合は採用や取引にも影響が出てきますので、もしもそういった書き込みを見つけた場合は速やかに削除の対応を取りましょう。
sognoへの削除依頼は他の大手掲示板に比べると敷居は低く、対応もしてもらいやすいと言えますが、削除申請をする際は必要な項目をしっかり記入し丁寧にお願いしましょう。被害が大きく相手に損害賠償を求めたい場合は弁護士に相談して対応するのがオススメですが、予算の都合があわない場合は誹謗中傷対策会社に相談してみるのも良いでしょう。