掲示板に誹謗中傷を書き込まれてしまったら、どのように削除を行えばよいでしょうか。個人情報の漏洩や誹謗中傷、明確に不利益がないからと放置してしまうことで、後々実害を被るケースも多々報告されています。
誹謗中傷による炎上が発生したり、青少年によるバカッター行為が炎上を起こしてしまう例を監査移すると、きっかけは小さな投稿、何気ない発言が第3者のネガティブな中傷によって、負の発言によるマイナスの情報のスパイラルに発展します。
掲示板に書き込まれてしまった、誹謗中傷の小さな火種に対する早めの対処、巨大な炎上を起こしてしまう前に、すぐに情報の削除を行うことで、第3者が情報を拡散する前に、マイナスの情報を蔓延させる自体を防ぐことが出来ます。
誹謗中傷の拡大を防ぐためにも、ネット掲示板で書き込みの削除依頼をする方法を具体的に解説していきます。
掲示板別 書き込みの削除方法を紹介します!
掲示板に書き込まれた内容の削除を行う方法は個別具体的、「こうすれば必ず削除できる!」という一律なノウハウがあるわけではありません。インターネット上で多くの人が利用している掲示板に必ず用意されているルール、利用規約やガイドラインがそれに当たります。
誹謗中傷が書き込まれてしまって、辛い気持ちに苛まれて夜も眠れない程に取りつかれた負の感情、多くの人が目にするネットの公的なスペースである掲示板に自分のネガティブな情報が掲載されていると、早く解決したいという気持ちで焦る気持ちがわいてきます。
自分の感情を優先して、ネガティブな情報を書きこんだ発信者に対して攻撃的な姿勢を示したくなる、掲示板の運用者に対してとにかく何とかして欲しいという吹き出た懇願の気持ち、心に湧き出た感情だけで行動すると、事態は解決に進むばかりか、場合によっては更に悪化してしまう場合があります。
誹謗中傷の問題解決を前に進ませるために重要なポイント、それは「インターネットのルール、掲示板のルールに従うこと」です。利用規約やガイドラインに沿って、掲示板の運用元に対して、削除の申請を送りましょう。
5ちゃんねる
5ちゃんねるの書き込みを削除するには、「削除人」と呼ばれる、書き込みの削除を一任されている運営ボランティアに依頼する必要があります。この削除人は、2ちゃんねる内にある「削除要請板」「削除依頼板」に常駐していますので、この2つの掲示板に投稿する形で削除依頼を行います。
補足として、書き込みの削除は、2ちゃんねるの「削除ガイドライン」に則っているか、「掲示板ごとのローカルルール」に違反しているかどうか、を基準に実行されます。削除を依頼する前に、削除してほしい書き込みが削除要件を満たすかどうかは、必ず確認しておきましょう。
爆サイ.com
爆サイ.comでは、各スレッドが表示されている画面の最下部にある、削除依頼フォームから依頼を行えます。依頼できる書き込みは1件につき1コメントで、削除人の判断により、利用規約に反していた場合は削除対応がなされます。
注意点として、「72時間以内に複数回同じ削除申請を行う」「威圧的な削除依頼」「『警察への開示請求を行った』等記載した」などの場合、削除依頼に応じてもらえないばかりか、業務妨害として禁止リストに登録される可能性があります。
ホストラブ
ホストラブでは、専用の削除依頼フォームで削除依頼を行えます。削除に必要な情報は下記の4つ。
- スレッド番号
- レス番号
- 削除理由
- 名前・メールアドレス
削除理由欄では、法的根拠を含む正当な削除理由を示す必要があります。ホストラブの削除ガイドラインに抵触しているかどうか、などの根拠を提示しましょう。
主要な3つの掲示板の削除依頼方法は、基本的に「削除依頼フォームより、削除依頼を行う」点で共通しています。ただし、削除依頼時は、事実ベースで淡々とガイドライン違反などを伝える必要があります。
感情的に依頼してしまうと、削除に応じてもらえない可能性が高まりますので、必ずガイドラインなどを冷静に確認するように心がけましょう。
掲示板の削除依頼のリスク
削除依頼時のリスクとして、5ちゃんねるやホストラブでは、削除依頼文などが公開されてしまうことが挙げられます。度重なる削除依頼の結果、依頼者の個人情報が漏れてしまったケースもありますので、削除依頼にはそういったリスクもあることを念頭に置いておきましょう。
弁護士から削除依頼した方が良い?
掲示板のようなサイトでは、明確に削除ガイドライン、ローカルルールが設けられている場合がほとんどです。根拠のない削除依頼や、感情的な削除依頼文など、「依頼」としての体を成せていない場合、削除が拒否される場合がありますので、注意しましょう。
正当な理由を送っても削除を拒否されてしまう場合、弁護士に削除依頼を行ってもらうのも手段として有効です。削除に対して非常に強い働きかけができますので、有料ではありますが効果は確実にあげることができるでしょう。
掲示板の情報削除にあたっての仮処分
掲示板への削除申請を行っても、サイトの運用者側へ取り合ってもらえず、削除が行われない場合があります。裁判所を通じて手続きである「仮処分」、法的な措置として、運用者に対して削除の要請をすることで、掲示板の情報削除を確実に勧めることが可能です。
仮処分とは、裁判の結果を待たずして、書き込まれた情報を削除するという要請、被害者側が受けて然るべき権利を裁判所側が暫定なものとして、取り計らうことを指します。
前もって勝訴した時の処分を掲示板の運用者側に命令することが可能、一例として5ちゃんねるなどの場合には、仮処分には必ず応じてくれます。
裁判は結果が出るために時間が必要、もし勝訴したとしても運用者側がすぐに対処してくれない場合もあります。自分が掲示板上で、誹謗中傷にあってしまった時にあふれ出てくる焦燥感、すぐにでも自分の名誉を傷つけた書き込みを削除して欲しいという気持ちに駆られます。
弁護士から仮処分を行うことで、情報削除を迅速に推し進める可能性が高まります。
仮処分が認められるための被保全権利
仮処分は、どのような場合にも認められるわけではなく2つの要件が必要、1つ目が被保全権利です。個人のプライバシーや、創造物の著作権、商品の著作権や名誉権、これらは法律によって守られる「保全されるべき権利」として、扱われています。
掲示板に書き込まれた内容が、自分自身の名誉を傷つけ低下させる、そのような場合には、被保全権利の要件に該当します。
保全の必要性で掲示板の情報削除が判断される
もう1つの要件が「保全の必要性」、これは仮処分が行われなかった場合に、被害者がどのような損害、不利益を被るか、によって判断されます。
仮処分は、裁判の結果を待たずに申請者に対して、与えられる仮の地位、客観的かつ具体的な事情を元に、削除を進めて然るべきか、判断されます。
弁護士に掲示板の削除を依頼するメリット・デメリット
弁護士は法律の専門家です。インターネット上で誹謗中傷が沸き上がった時に、対処に迫られる私達は皆が初心者、専門家は経験が豊富で、どのようなケースにも対応できるよう、多くの対応事例を有しています。
弁護士に依頼することで、掲示板に書き込まれてしまったネガティブな情報を削除できる可能性が高まります。
仮処分を行うことで、掲示板の運用者も、裁判所の指示には従わざるを得なくなります。自分で削除の申請を進める場合には、多くのステップが必要であるにも関わらず、確実に削除できるかどうかは不確定、自分の仕事を抱えているにも関わらず、多大な労力を要します。
問題解決の全てを弁護士に依頼することで、早急な削除を進めることが可能、そして自分自身も状態を立て直すために、必要な時間が確保できます。
反面、デメリットとしては、依頼費用が掛かる点が挙げられます。
誹謗中傷対策で掲示板の書き込みの拡散を防ぐ
掲示板の情報削除は、自分でも弁護士でも対応は可能、しかし、既に掲示板以外にもSNSやニュースサイトなどで、情報が拡散してしまい、Googleなどで検索をかけた時に、自分の誹謗中傷にあたる書き込みが上位表示されてしまう場合があります。
炎上が発生してしまうケースには、このような状態に陥ってしまう例は多く、誹謗中傷の書き込み、それ自体を削除しても、効果が無いこともあるのです。第3者が複数のサイトでネガティブな情報を蔓延させていることで起こる情報の負のスパイラル、この循環に陥った場合には、情報削除以外の措置を検討する必要があります。
掲示板の情報削除と誹謗中傷対策
情報削除の申請は、掲示板を運用する個別の管理者に申請を行います。誹謗中傷に当たる内容が、10個のサイトに投稿されていたら、10回分の削除申請が必要になります。
削除申請は、必ず消去できると確約されたものではなく、管理者との交渉が必要な場合や、仮処分を行わないと、削除に応じてもらえないケースもあります。情報削除で時間が取られてしまう前に、Googleの検索エンジンに対して、誹謗中傷対策を行えば、ネガティブな情報の拡散や、中傷の内容が多くのインターネットユーザーの目に留まることを防ぐことが可能です。
掲示板への削除申請と併用するのが効果的
削除申請は、掲示板内に対して、人の目に晒されないようにするには有効な手段です。
削除が完了してくれるまでは、運用者がどのように応じてくれるかがポイント、時間が掛かる場合や、拒否されてしまうケースもありますが、運用者が応じてくれれば、掲示板から不都合な情報が無くなります。
削除が完了するまでに掛かる時間は予測出来ないことが多く、その間、多くの人の目にされされてしまうリスクや、他のユーザーに拡散されるリスクは不可避、これ以上の被害を留めるためには、削除の申請を進めることと、誹謗中傷対策を併用するのが最善策です。
ニュースサイトなどに誹謗中傷が書き込まれてしまうと、情報の公益性という点が引っ掛かり、サイト側が削除に応じてくれないケース、このような場合であっても、誹謗中傷対策を行うことで、ネガティブな情報が人の目に触れてしまう状態を防ぐことは可能なのです。
まとめ|不利益を被る掲示板の書き込みは迅速な削除を
言われのない誹謗中傷、個人情報などが書き込まれていた場合、そこから拡散してしまい、思わぬ不利益を被るケースが多々あります。誹謗中傷となる書き込みを見かけたら、ガイドラインに抵触しているかどうかをチェックし、迅速に削除依頼を行いましょう。